月組さんの『エリザベート』制作発表会の様子をスカステで見ました。
わたし、制作発表会で何を楽しみにしているかって、スターさんのお衣装を着た映像が見られることもそうなんですが、実は演出家の先生の話を聞くのも結構好きだったりします。特に小池先生。
いろんなヒット作を送り出してきて、今回『エリザベート』の宝塚での上演が10回目となる記念すべき公演で、小池先生がどんな思いでエリザベートに臨んでいるのかっていうのは、やっぱり気になります。
はかなげなエリザベート、力強いエリザベート
小池先生が、宝塚のエリザベートについてこんなふうにおっしゃっていたのが印象的でした。
ひとつは、花總まりさんが築いた、はかなげな美貌の皇后という在り方。
もうひとつは大鳥れいさんとか瀬奈じゅんさんのような、大変力強い女性という面を描くエリザベート像。
小池先生の話を聞いていて、ああそうか、エリザベート像はひとつじゃないよなぁと改めて思ったというか、先生はそう捉えていたのか、、、と思いましたね。
わたしは『エリザベート』は初演から全部見ていると思うんですが、やっぱり花總さんのイメージがものすごく強いんですよね。
在団中に2回エリザベートを演じたからっていうよりも、やっぱり自分のなかで、初めて「私だけに」を聞いたときの衝撃、初めて鏡の間から、あの白いドレスを着て現れたエリザベートを見たときの衝撃っていうのが、脳にガツンと刻み込まれているのかなーと思います。
なので、無意識になんですけど、わたしの中では花總さんのエリザベートが基準になって、他の方のエリザベートを見てしまうようなところがあるんですよね。
そうすると、やっぱり瀬奈じゅんさんとか男役さんが演じたエリザベートっていうのは、なんか結構骨太というか、体力ありそうに見えるというか、そんな印象がありました。
今回、小池先生の話を聞いて、そういったわたしの違和感について、エリザベートの力強さを描くっていうのもアリなのか、先生はそう捉えていたのねーと思いましたね。。。
それにしても、瀬奈さんとか凪七さんがエリザベートを演じるって聞いたときは、ブっ飛びましたよね。いまだにどーしてそうなっちゃったのか、劇団の真意を改めて聞きたい気もしますね(笑)。
愛希れいかさんへの期待
小池先生は、これまでの公演を見ていても、おそらく愛希さんのことを評価しているんだろうなーと感じます。
『1789』でトップスターの相手役ではないマリー・アントワネットを演じるとか、『All for One』でルイ14世にしちゃうとか。
要求していることのレベルというか、目標到達地点がすごく高く設定されてるような感じがします。
でもそのおかげで、いろんな角度から愛希さんの魅力が結果的に引き出されてきたと思うので、小池先生ってすごいですよねー。
その小池先生が、今回の愛希れいかさんのエリザベートは、はかなげな美貌の皇后というエリザベート像と、大変力強い女性としてのエリザベート像、その両方の接点を新たに表現していくことができるのではないか、とおっしゃっていたんですよね。
そうかも。愛希さんだったら、そんなエリザベートができそうな気がします。
愛希さんほど、見ていて面白いというか、えーっ、今度はこんなことするんだ!って、こちらをワクワクさせてくれる娘役さんって、なかなかいないですよね。
退団しちゃうのは、さみしいというか、惜しいなぁという気持ちも正直あるんですが、愛希さんのエリザベートにすごく期待したいと思います!