宝塚テラス 

細く長く宝塚ファンを続けています 

歴代エリザベートを振り返って思うこと


宝塚のホームページに、衣装の有村淳先生のお話が載っていましたね。

これまでデザインした衣装は、トートだけでも100着以上だそうで。

「宝塚歌劇のファンの方々は衣装のディティールまでしっかりと見てくださいます」「過去の衣装との比較分析をされる方もいらっしゃる」ので身が引き締まると書かれてありましたね。

比較分析!! たしかに(笑)。

ファンを続けていると、衣装のちょっとの違いを発見してみたり、深読みしてみたりって、ありますよね。

お衣装の話を読んでいたら、歴代のエリザベートについて振り返ってみたくなったので、思ったことを書きます。

初演から、全部劇場で見ているんですが、すっごい印象的だったときと、そうでもないときがあって、感想の量が露骨に違うかもしれませんが、すみません(笑)。

花總まりさん

エリザベートといえばこの方ですよね。

初演のエリザベートだし、しかも在団中に2回も演じてますしね。

宝塚版のエリザベートのイメージを作った人、という感じもしますよね。

初演は一路真輝さんの退団公演で、たしか以前、一路さんご自身で書かれた本を読んだときに、タイトルロールじゃない、死神の役で退団でいいのかって周囲から言われたって書いてあったような記憶があります。

初めて見に行ったときも、「死神の話だってー」なんて言いながら劇場に行った思い出があります。

このときは、主演の一路真輝さんが歌がすごく上手かったし、他のメンバーもみんな上手だったんですよね。ハマリ役の方が多かったと思います。

花總さんは、やっぱり鏡の間の衣装で出てきたときの印象が強烈でしたね。一生忘れないと思う(笑)。

それまで宝塚のゴージャスな衣装っていうと、ベルばらのマリーアントワネットの赤い衣装が真っ先に思い浮かぶ感じでしたけど、エリザベートのお衣装は、白くて凜とした気品にあふれたゴージャス感があって、本当に印象的でした。

このときの花總さんは、たぶん歌に関しては別にうまいっていう感じじゃなかったんだと思うんですけど(トップ娘役になったばかりの『サジタリウス』のときとか、歌は結構残念な感じだった気がする)、でもこの『エリザベート』で楊淑美先生の歌唱指導があったあたりから、歌がめきめき上達したような気がします。

花總さんが女帝の道を歩む、最初の大きなステップだったような感じですよね。

白城あやかさん

白城あやかさんは、大好きな娘役さんでした。

お姫様みたいなドレスを着てもピカイチで綺麗だし、何をやってもヒロインっぽい愛らしさがあり、だけど大人っぽい役も見事にこなすっていう。

歌はそこそこだったかも知れないですけど、ヒロインとしてのたたずまいと、娘役らしさ、場面の雰囲気を的確に表現するダンスが素晴らしかったと思います。

白城あやかさんの舞台で印象的だったのは『パパラギ』の「心はいつも」の歌と、それに続くダンスですね。

白城さんよりもダンスのテクニックが上の生徒さんはいっぱいいると思うけど、あの「乙女」っていう言葉がピッタリの表情や動きができるのは、白城さんだけという気がする。

そんな白城さんですけど、エリザベート役は、なんとなく無難だったような記憶が。。。

それまでにいろんな役を演じてきて、白城さんだったらこんな感じで演じるだろうな、という想像の域を出なかったような気がしました。

エリザベートが病院を慰問するヴィンディッシュ嬢との場面は、さすがに貫禄が出ていて印象的だったと思います。

この場面で万里柚美さんがスターレイを演じていて、「歌劇」の公演評だったと思うんですが、エリザベートを見守る演技が良かったと書かれていた覚えがあります。

それまでダンスが上手な女役さんという印象が強かった万里柚美さんが、演技も上手なんだと気づいた作品でもありました。

このときトートを演じたのが麻路さきさんでしたが、麻路さんは歌というよりも、ダンスとルックスが素晴らしい男役さんだったので、歌がメインの『エリザベート』をやると聞いたときには、正直驚きました(歌もそうだけど、麻路さんが『誠の群像』をやったときは、わたしはセリフがうまく聞き取れなかった思い出が、、、)。

だけど、実際見てみたら、「トートの妖しい雰囲気」とか「ビジュアルの美しさ」とかで、ちゃんとトートに見えたんですよね。

なのでこれ以降、歌がちょっと、、、なトップさんがトートをすることになっても、大きな心で見られるようになりました(笑)。

大鳥れいさん

大鳥れいさんは、華やかで力強い感じの娘役さんだったんですよね。歌も上手で、大人っぽいイメージがありました。

なんとなく「花組の姉御」みたいな感じでしたよねぇ(笑)。堂々としてるって意味で。

エリザベートも貫禄のある皇后っていう感じで、春野寿美礼さんのトートも歌が圧巻で素晴らしかったし、このときは完成度の高い、安定した『エリザベート』だった気がします。

東京公演で大鳥さんが休演をして、エリザベート役が急遽、遠野あすかちゃんになった日があったんですが、たまたま見に行っていたんです。

あすかちゃんは新人公演でエリザベートを演じていたんですけど、すごく上手でした。

フィナーレのダンスナンバーだけ、着替えが間に合わなかったのかわからないですけど、だいぶタイミングが遅れて、あすかちゃんがすごい勢いで舞台の中央に走ってきたりしていましたけど、ハプニングとしてはそれくらいでしたね。

フランツが樹里咲穂さんで、主要メンバーがみんな歌えるっていいな!って思えた、迫力のある公演だった気がします。

瀬奈じゅんさん

男役の瀬奈さんがエリザベートをやるって、かなり無茶だったと思います。

その前の公演で、トップ娘役の映美くららちゃんが退団していたんですよね。

くららちゃんは、イメージ的にエリザベートっていう感じじゃなかったかもしれませんけど、瀬奈さんだってエリザベートっていうイメージじゃなかった気がする。。。

でも、よく頑張っていたなーと思います。これまでずっと男役でやってきたのに、いきなり娘役で、しかも『エリザベート』のタイトルロールだなんて、ご本人が一番びっくりしたかもしれないですよねー。

実際に瀬奈さんのエリザベートを見た印象は、ひとこと、「骨太!」です。

はかなげな感じがなくて、すごい生命力がありそうなエリザベートでした。ルキーニに刺されるっていうのが説得力に欠ける感じ? その場でルキーニを取り押さえられそうな気がしました。

個人的に、瀬奈さんは、花組時代ののびのび、いきいきしていたころが好きでした。

『VIVA!』のショーで、リッキー・マーティンの曲でノリノリで銀橋を渡るところなんか、すっごく良かったですよね。

月組に行って、なんかちょっと、イメージというか、雰囲気が変わってしまったような気がします。

白羽ゆりさん

白羽ゆりさんも、上手な娘役さんだったと思います。

ベルばらのマリーアントワネットも、エリザベートも演じた娘役さんですね。

綺麗だし、ちゃんとエリザベートだったと思いますけど、あんまり印象には残らなかったかも。

この頃になると花總さんが2度エリザベートを演じていて、花總さんをお手本にしてエリザベートを演じたのかな、という娘役さんに関しては、あんまり強く記憶に残らなくなってしまった気がします。

凪七瑠海さん

今度は瀬奈さんがトートになり、トップ娘役の彩乃かなみさんが退団した後で月組にトップ娘役が不在の時期で、宙組から凪七さんがやってきてエリザベートになったっていう、疑問いっぱいのバージョンですね。

凪七さんは瀬奈さんがエリザベートを演じたときと違って、「骨太」っていう感じまではしなかったけど、わざわざ宙組からやってきてエリザベートを演じるほど、エリザベート役がハマリ役だったわけでもなかった気がする。

当時の月組のトップ娘役人事も絡んで、なんかフクザツな公演だったというのが一番の印象ですかね。なんか、あんまりいい印象がないかも。

その後は、2014年の明日海さん主演のときの蘭乃はなちゃん、2016年朝夏まなとさん主演のときの実咲凜音さん、そして今度の月組さんと続きますね。

長くなってしまったので、最近のエリザベートの感想は、また別に書きたいと思います。

『エリザベート』って、もう話の筋は覚えてしまっているのに、毎回チケット難で、それでも毎回見に行きたい作品ですよねー。