凪七瑠海さんが主演する『蘭陵王』の配役発表を見ました。
このタイミングで主演ということにビックリの凪七さん。
配役の印象は、みんな上手そう、ということですかね。ぱぁっと華やか、というよりは、手堅いメンバーという感じがしました。
中国ものって衣装が大きい感じがするので、凪七さんの華奢な印象がカバーされて、男らしい雰囲気が引き出されそうな感じもします。
凪七さんの主演
凪七さんは2016年に専科に移動されていますよね。
専科に移動してから、なかなか舞台で姿を見られない時期があって、どうなるのかなーと思ったときもありました。
専科に行ってしまうと、組子のときと違って、いつ活躍が見られるのか予想しづらいところが、見守るほうも結構キツいですよね。
最近だと、『ベルリン、わが愛』のゲッベルス、『うたかたの恋』のフリードリヒ公爵ですよね。そして、今回が『蘭陵王』で主演。
とりあえず、宙組で若手のときから見てきたファンとしては、主演と聞いて、素直に良かったねと言いたいですね。
やっぱり、舞台人なのに、舞台に出られない時期が長かったり、専科にいて、先の見通しが立たないっていうのは、精神的にかなりキビシイと思うし。
専科での活躍に思うこと
専科に行った生徒さんで、比較的学年が近かった方では、星条海斗さんと沙央くらまさんがいましたが、いずれも退団されています。
ただ、凪七さんは、かなり異例の生徒さんで、『エリザベート』でタイトルロールをやっていたり、『オイディプス王』でもヒロインしていたり、なんか不思議な活躍のしかたをしているんですよね。
それ以外にも、もちろん男役として新公の主演やバウホールの主演もしているし。こういう生徒さんって、すごく珍しいですよね。
凪七さん×驚きの人事っていう組み合わせは、確かに今までもあったんだなぁ。
ただ、わたしが思うのは、凪七さんにものすごく勢いがあったと感じた時期は、『エリザベート』でタイトルロール、『カサブランカ』で新公主演、そしてバウホールの主演作『Je Chante(ジュシャント)終わりなき喝采』と、立て続けに続いた、あの時期だったような気がします。
専科に行ってからも、大劇場や中日劇場の作品に出演されているけれど、2番手どころではなく、別格っぽかったように思いますね。
北翔さんのような道筋が見えるかどうか
北翔さんのように、専科からトップへの返り咲きの可能性があるのか、という話題ですが、わたし個人としては、可能性がゼロとは言わないですけど、たぶん、そういうことはないような気がしています。
ひとつは、専科に行ってからの出演の頻度が北翔さんの場合とは違う。
もうひとつは、以前とちがって、いろんな生徒さんがバウホールなどの劇場で主演をするようになってきているので、主演→トップへの可能性、という単純な図式じゃなくなってきているように思うからです。
専科に行ってからの出演の頻度については、むしろ北翔さんの場合が異常というか、当時、北翔さんは、ものすごい勢いで小池先生の作品に呼ばれて出ていたんですよね。『オーシャンズ11』のラスティー、『ナポレオン』のタレーラン、『エリザベート』のフランツ・ヨーゼフ。どれも、重要な役どころでした。
凪七さんも、大劇場でゲッベルスを演じたとき、上手だなーと思いましたけど、トップに返り咲いたときの北翔さんくらいの勢いを感じるかというと、ちょっと違うかなという気がします。
いろんな生徒さんに主演のチャンスがめぐってきているというのは、専科でいえば星条さんも主演されていたし、頑張っている生徒さんにスポットが当たるというのは最近の傾向としてありますよね。和希さんの主演とかもそうだし。
というわけで、いろいろ書きましたが、わたしは凪七さんが主演した、『Je Chante』のフィナーレのダンスがとっても好きだったんです。花影アリスちゃんとの組み合わせも良かった。凪七さんは、華奢な娘役さんと合いますよね。音くり寿ちゃんとも合いそうな気がする。
今度の主演作にも、期待したいなーと思います。