轟ジンクスっていうのが、いつのころからか言われるようになっていますよね。
専科の轟悠さんの相手役をした娘役さんはトップ娘役になる!っていうやつですね。
たぶん、2009年『コインブラ物語』の 蒼乃夕紀 さん、2010年の『オネーギン』の舞羽美海さん、2013年『南太平洋』の 妃海風 さんがみんなトップ娘役になっているので、このあたりでそういう話になったんですよね。
最近だと2016年『For the people』の 仙名 彩世さんもそうですね。
若手娘役さんに関しては、轟ジンクスっていうのはやっぱりあるんでしょうねー。
轟さんが主演するにあたって、相手役の娘役さんを吟味してる感じしますもんね。
若手男役さんの場合だと、新公で轟さんの役で主演するっていうパターンがありますけど、その場合も理事様パワーがあるのかどうか、考えてみました。
轟さんの役で新公主演した男役さん
轟さんの役で新公主演した生徒さんと、そのときのトップさんの役をやった生徒さんはこんな感じです。
2003年花組『野風の笛』
轟悠さんの役 愛音羽麗さん
トップの春野寿美礼さんの役 華形ひかるさん
2004年雪組『青い鳥を捜して』
轟悠さんの役 音月桂さん
トップの朝海ひかるさんの役 凰稀かなめさん
2005年星組『長崎しぐれ坂』
轟悠さんの役 柚希礼音さん
トップの湖月わたるさんの役 麻尋しゅんさん
2006年月組『暁のローマ』
轟悠さんの役 星条海斗さん
トップの瀬奈じゅんさんの役 龍真咲さん
2008年宙組『黎明の風』
轟悠さんの役 鳳翔大さん
トップの大和悠河さんの役 蓮水ゆうやさん
2014年星組『The Lost Glory -美しき幻影-』
轟悠さんの役 麻央侑希さん
トップの柚希礼音さんの役 礼真琴さん
2018年雪組『凱旋門』
轟悠さんの役 縣千さん
トップの望海風斗さんの役 綾凰華さん
大劇場の新公で轟さんの役をやって、後にトップスターになったのは、雪組の音月桂さんと星組の柚希礼音さんのふたりですね。若手のときから劇団に強力に推されていたイメージのふたりです。
これだけ見ると、新公で轟さんの役をすることに関しては、娘役さんの「轟ジンクス」ほどのパワーは感じないような気がしますね。
新公主演した生徒さんたちがみんな男役スターとして活躍していることは間違いないと思いますけど、その後トップになるかっていうと、そうでもないかなー、みたいな。
『The Lost Glory』の轟さんの特別出演
わりと最近でいうと星組さんの『The Lost Glory』がありますよね。
宙組の『黎明の風』以来6年ぶりに轟さんが大劇場で主演しました。
このときのわたしの印象は、柚希さんという超ビックスターがいる星組に轟さんが特別出演しちゃうっていう時点で「えっ!」「マジで?!」という感じがありました(笑)。
新人公演では麻央侑希が轟さんの役でしたね。
このとき新人公演で主演が続いていた礼真琴さんは柚希礼音さんの役で、新公主演にはなりませんでした。
だけど、轟さんと礼さんだとスターとしてのカラーが全然違うし、礼さんは柚希さんのもとで育った直系の下級生という感じもあったので、このときの配役はこれで良かったんだろうなーという気がします。
このときの新人公演の配役を見て以来、劇団は強力プッシュしている若手男役さんに、新公であえて轟さんの役をさせない選択をすることもあるのかな~と、ちょっと思うようになりました。
今回の『凱旋門』の新人公演で思ったこと
今回の『凱旋門』の新人公演でも、『ひかりふる路』で主演した綾凰華さんは前回に続いて望海さんの役になっています。
礼真琴さんのケースとあやなちゃんのケースはまた違う部分もあると思いますが、スカイステージで新人公演について語るあやなちゃんの様子を見ていたら、2作続けて望海さんの役をやったことで、望海さんから直接いろんなことを教わる機会を得て、あやなちゃんにとってすごく男役として成長するきっかけになったんだろうなーと思いました。
なので今回は主演じゃなかったけど、望海さんの役が続いて良かったね、という気がしましたね。
あやなちゃんは、男役としてまだ未知数のところがあると思いますけど、頑張ってほしいなーと思います。
縣千さんについて
縣千さんは新公の初主演が轟さんの役になりましたね。
縣さんは、男役のお化粧をしたときの麗しさというか、「男装の麗人」感がハンパないですよねー。大人っぽい感じもします。
パっと写真を見ただけでも、ひときわ目立っているなーと思った記憶があるし、ついに新公主演ですねー!
本役の轟さんは理事だし、いろんな賞も受賞している特別な存在で、普段そう簡単にいろいろ質問できそうな感じもしないので、こういう人からいろんなことを吸収するチャンスを得たっていうのは、それ自体がすごいことですよね。
縣さんは、新人公演の映像を見たかぎりですけど、すごくカッコいいのは期待通りで、ただ歌はあんまり得意じゃなさそうかな?!という気がしたかなー。
研4だし、まだまだこれからだと思うので、期待したいと思います!
轟さんについて思うこと
轟さん、やっぱりトップスターから専科に移ったばかりの頃に比べたら、声とか体力とかも変わってきているでしょうね。専科に移って10年以上経っていますしね。
轟さんって若手のころは、ひょうきんなイメージもあった気がするし、トップになってからも2000年のTCAスペシャル(今のタカラヅカスペシャル)で当時はやっていたコギャル風の、女子高生みたいな格好で出てきたりしてオモシロい感じだったのに、理事様になられてからは、なんか遠い存在になってしまったというか、ありがたーい感じになっちゃいましたよね。ちょっと寂しいかも(笑)。
大劇場に特別出演したときも、以前はショーや階段降りにも出てきていた気がするけど、最近はそういうのがなくなったっていう変化もありますよね。
轟さんが大劇場の作品に特別出演するっていうのも、この先どうなるんでしょうねー。
いつかは日本物のショーのときだけとか、そういう感じになっていくんですかね。
大劇場の作品ではないけれど、『神家の七人』は面白かったと思うので、轟さんが今後どういうふうに活躍していくのかについても注目したいと思います。